薬王院で感動の彫刻巡り
薬王院本堂の特徴
1648年建立の薬師堂は渋みのある文化財です。
初代波の伊八の欄間には見ごたえがあります。
竜と波が彫られた一枚板の作品に感動します。
波の伊八巡りで参拝。無人の小さな神社。本堂欄間に初代伊八の竜虎の図の彫刻があります。ものすごい立体感で実際の木材の厚み以上の奥行きを感じさせる技はさすが。無人のためガラス越しに拝見。
県指定重要文化財、1648年建立の薬師堂はなかなかと渋みのある良いお堂です。無住のお寺とのことですが、手入れも行き届き、荒れた様子はありません。本堂には「波の与八」の彫り物を入口のガラス越しですが観ることが出来ます。境内の石仏群と合わせのんびりと拝観することをお勧めします。
本堂内陣にある竜虎の欄間は初代「波の伊八」こと武志伊八郎信由の作品で、七七×四四〇センチの一枚板に彫り込まれた竜と波、虎と霞の対比が素晴らしく、見ごたえは十分です。当時二十代後半であった伊八の技量と才気がうかがえます。ただ、本堂入口は通常鍵がかかっているため、ガラス戸越しにのぞきこむほか鑑賞の手立てはありません。無住の寺院ゆえ致し方ない部分もありますが、今後の改善に期待しつつ判断保留で☆三つの評価です。
| 名前 |
薬王院本堂 |
|---|---|
| ジャンル |
/ |
| 評価 |
3.4 |
| 住所 |
|
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山号を慈永山、院号を薬王院と号し、薬師如来を御本尊とする真言宗智山派の寺院で、奈良時代の天平年間(729~749年)に行基菩薩(668~749年)の開基とされ、宝暦 14(1764)年2月に本堂が建立されました。本堂の欄間彫刻『龍虎の図』は、初代・波の伊八こと『武志伊八郎信由』(1752~1824年)、安永9(1780)年の信由29歳の時の作品で、『薬王院本堂の彫刻』として鴨川市の有形文化財(彫刻)に指定、江戸時代中期(1690~1780年)頃の開創とされる『長狭三十三ヶ所観音霊場』の2番札所にも指定されます。本堂北側に佇み、千葉県の有形文化財(建造物)に指定される『薬王院薬師堂』とセットで参詣、東側の住宅地裏手に駐車スペースあります。