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名前 |
北側日本庭園 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
5.0 |
今井美術館正面左手に日本庭園がある。芝生の平庭で景石と松を主として構成された枯山水様式と言える。砂利を敷き詰めた枯れ流れが庭を蛇行しながら横断し、その上に高さ1mを超える大きな景石がいくつも据えられている。中央の堂々たる富士石が要となって庭に安定と秩序をもたらしている。細長く四角い帯のように刈り込まれた生け垣が庭の区切りとなり、平面的な庭にエッジの効いた立体感をもたらし漫然とならない工夫が凝らされている。背後の松が中景となり、とても良く手入れされている。築山は設けず、背後の山並みを借景とし、庭は周囲の環境とよく溶け込み美しい景観を創出している。面白いのは石見焼の「鯱鉾(しゃちほこ)」「大かめ」が景物として据えられておりどちらも大変立派だ。趣味が合わない人もいるかもしれぬが、このような地方の特産工芸が庭に置かれるのは、ご当地および個人庭園ならではの楽しく興味深い設え。地方の芸術を知る良い機会でもある。2020/11/19(令和二年十一月十九日)