中川一政の晩年、心癒す美術館。
真鶴町立中川一政美術館の特徴
中川一政の晩年のひまわりが楽しめる、味わい深い作品が揃う美術館です。
原生林に囲まれた静かな環境で、ゆっくりと鑑賞できる癒しの空間です。
見応えのある迫力の絵画が多い、比較的小ぶりな美術館の魅力が際立っています。
中川一政の作品だけでなく、思想や生き方に触れられる美術館。90歳をこえてさらに良いものを生み出し続けるそのエネルギーに圧倒されます。美術館員さんが気さくでご親切にも周辺の温泉のことなど教えて下さいました、ありがとうございました。
静かな新しい美術館です。絵画と書ですが、額縁にこだわり素敵です。館内撮影禁止ですが、茶室だけはオッケーでした。
昭島にアキシマエンシスという名の図書館があって、そこに行くと色々と素敵な絵画がある。中でも私のお気に入りは図書ルームの出口からカフェに行く前にある東山魁夷の木々におおわれた山の中に滝が流れている油絵で、私は図書に行くと他の絵も観るのだが、ほぼ必ずと行って良いほど出口付近のその絵に会いに行く。そう、会いに行くのである。ネロが一目その絵を見たいと願ったほどではないにしろ、お気に入りの絵というものにはそういう力がある。今回中川一政美術館に来て、色々見させて頂いているなかで「おやっ?」と思う絵があって、何の絵かは忘れたけども、この絵のこの部分、東山魁夷のあの山の絵の緑と似てるなあ!と同じ絵の具使ったんだろ!と言われたらそれまでかもしれないけども、質感というか描き方というか、ソレが同じに見えるのだ。もしかしたら友達で、相手のことをリスペクトしてて、「あいつだったらこう描くかなあ」なんて思いながら書いたら親友の筆に似てたなんてこともあるのかも、と妄想を膨らませ、そのそこに「ある」としか言えない存在感のある鯛や金魚の絵をみれば、「これは現実の鯛とはまた違う中川氏が創造した新たな鯛を海に浮かべ金魚を水槽に放って創造の技をしたようだ」と感じ、中川氏の文を読んで、苦しみつつ絵の具と格闘して何年もかかって生み出される様子がわかり、ああ、神様が創造の技を6日目に終えたとき7日目には休んだという話しを思い出した。創造の技は神様とて疲れるものなのだ。自然の魚をそっくりに描写したわけではないが、中川氏が造った鯛が中川氏が造った海の中にいる。そこに本当に在る。そんな気がする絵だった。書のなかでは、何行かの漢詩を書いたもので、その一行一行が柳のように揺らめいて、右から左にと観る位置を変えてくとなおさらたゆたっているかのように感じる。私は、絵も食べ物も、本物とか偽ものとか、高いとか安いというのはどうでもよくて、自分が好きかどうかが大事だと思っている。どんなに本物だ真筆だ国宝だ言われても、好きじゃないものは好きじゃない。逆に偽ものだとか安物だとかいわれようとも、自分が好きならそれがいい。たまに回転寿司などで喜んで食べていると、「こんなもの食って喜んでるようじゃあね」とかいう人がいるが、私は別に味覚のマエストロに「君味分かるぅーねぇー!」と認めてもらうために生きてる訳じゃない。私は自分が幸せになるために、自分が喜ぶために生きている。なので回転寿司を食べて喜べたら、丸亀うどん食べて喜べたら、私は幸せなのだ。ちなみに金沢にいたとき1番好きだったのが「すし弁」である。話はそれたが、もし中川氏の絵が近くの公共施設かなにかに展示されてたら、間違いなく「会いに行く」絵です。ここに誘って下さった方自身が書家の方で、落款のことなども教えて下さったり、漢詩の素養のある先生が読み上げて、コレはこのような意味だねーと教えて下さる。中川氏のコメント文とあいまって、色々なことを知りながら観るとまた一味も二味も違う。何とも贅沢な時間を過ごしてしまいました。ここを提案してくださった書家の方と連れて来て下さった先生、両者に感謝感謝です。
中川一政先生の晩年のひまわりは最高です!特に90歳過ぎのちからのこもつた作品は目が離せません!
真鶴半島の素晴らしい森の中にあるこじんまりとした美術館。20年ぶりに訪ねてみましたが、初めて観た時の感動、変わりませんでした。駒ヶ岳、薔薇、向日葵等の絵からパワー有り難く頂きました。近くのお林展望台からの眺めも素晴らしく、ここに中川一政がアトリエを作られたことにも納得です。
景色の良い所でした。
中川一政さんの絵はいろんな美術館で見かけるけどすてきな薔薇の絵が多い。今日は中川さんの絵をたくさんみて伊豆の海を愛していらっしゃったことがよくわかりました。人が少なくてゆっくりみられますね。
中川一政氏が居を構えたとの縁から建てられた、同氏専門の美術館。絵画だけではなく、陶芸、書など、同氏の幅広い創作活動の成果物を一度に鑑賞することができる。館内は減速撮影できないが、茶室は撮影可能である。個人的に、この美術館のハイライトと感じたのは、デビュー作から、絶筆までを時系列に並べた展示室だと思う。デビュー作から順に部屋を一周する形でめぐり、最後に絶筆とデビュー作が隣り合わせで並んでいる所に戻ってくるという趣向。画風を確立させるまでの悩める時期、確立した画風による大作品、いわばライフワークとなった薔薇と続き、目を悪くしてからも最期まで描き続けた最晩年の作品で、特に最晩年の作品からは執念とか魂のようなものを感じた。この展示室だけでも一見の価値があると感じた。静かな森の中にあるので、真鶴半島の散策コースに取り入れてみては。
原生林を徘徊してたどり着いた中川一成美術館。バス待ちの間に大急ぎで展覧してまいりました。写真撮影可はこの画室のみ。箱根や真鶴の力強い風景画や書のほかに岩絵具のユーモラスな魚や犬の絵。どちかかと言うとわたしは岩絵が好みでした。98歳没。芸術家は長生きだ。
| 名前 |
真鶴町立中川一政美術館 |
|---|---|
| ジャンル |
/ |
| 電話番号 |
0465-68-1128 |
| 営業時間 |
[月火木金土日] 9:30~16:30 [水] 定休日 |
| HP | |
| 評価 |
4.1 |
| 住所 |
|
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