御嶽神社水行堂で力を感じる。
御嶽神社水行堂。国の登録有形文化財。棟札等がなく建築年月日は不明。しかし,建築形式からして,江戸後期以降と見られる。これについては幾つかの説に別れる。①御嶽神社が配布しているパンフレットには,社殿と同時期,つまり天保年間に建築したものと紹介している。②文化庁文化遺産オンラインでは,慶應三年を建築年月日としている。これは後述する扁額を根拠とするものだろう。③明治五年と推定するサイトもある。これは口述する井戸の建之年月日を根拠とするものだろう。しかし,花頭窓は仏教建築に見られるものであり,神仏分離が徹底される明治元年以降の建築物であるとは考えにくい。全体は,妻入の切妻造。正面左右両脇に花頭窓。頭貫は虹梁であり,華麗な水龍を陽刻する。また,木鼻もあり,波と玄武を陽刻している様である。なだらかな向拝が特徴的。扁額には,「源朝臣 康齊」とある。調べたところ,佐倉藩士の西村泊翁の雅号に康齊があったというので,おそらく,揮毫は西村によるものかと思う。「丁卯」は,文化四年または慶應三年のいずれかであろうが,創建者である一山行者が活躍した時期から考えると,慶應三年と見るのが適切だろう。建物内部に井戸があるというが,非公開。『嶺の御嶽山と一山行者』によると,脱衣場の役割を果たした前室と水垢離をする主室に分かれるという。井戸は,明治五年四月,嶺一山講の運営に関わっていた峯山妙覚によって作られたとされる。
名前 |
水行堂 |
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ジャンル |
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電話番号 |
03-3720-3333 |
住所 |
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HP | |
評価 |
4.5 |
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