風に揺れる谷中の紅葉。
住宅街の片隅に新宿区教育委員会が設置した「尾崎紅葉旧居跡」であることを示す説明板があります。紅葉(1867-1903)が住んでいた住居の面影はありませんが、場所が新宿区指定史跡に登録されています。紅葉は明治24年(1891)から亡くなる明治36年(1903)までこの地に住み、「金色夜叉」など多くの作品を執筆したそうです。
| 名前 |
尾崎紅葉旧居跡 |
|---|---|
| ジャンル |
|
| 評価 |
3.0 |
| 住所 |
〒162-0831 東京都新宿区横寺町47 第2いしばしハイツ |
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風のささめく谷中の一隅、木洩れ日のなかに、紅葉が筆を染めし旧居跡あり。朽ちかけた石碑、黙して語らずといへども、往時の文士の息吹、なお土に染みつきて残れるが如し。門前に立てば、欅の葉ゆるりと舞ひ落ち、かの『金色夜叉』の一節すら耳に響く心地す。世は移れど、此処にしばし佇めば、雅と情緒の香、たちまち袖に染み入る。嗚呼、斯くのごとき処にて、紅葉先生はいかなる筆を揮ひけむ。まこと、文人の魂魄、時を越え我らに囁くが如し。風雅を愛し、詞を尊ぶ者ならば、一度は訪るべし。