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坂東市幸田の正法院墓地内に阿弥陀三尊来迎図像板碑があります。ブロック塀とガラスサッシ戸で囲われた覆屋の中に納められています。別名 辻念仏板碑と呼ばれる青石塔婆で、市指定文化財になっています。墓地入口の石碑には、板碑 (日月天蓋阿弥陀三尊来迎図像念佛供養交名板碑) 天文三年(一五三四年)二月造立 と記されています。また、筑波学院大学紀要 ― 石に描かれたみほとけ ― という千葉隆司氏の論文に、この板碑についての詳細な記述があり大変参考になります。 (以下抜粋)坂東市幸田の地蔵堂墓地に阿弥陀三尊来迎図を緑泥片岩に線刻で描いた板碑がある。高さ0.9m、幅約0.33m、厚さ2.5~3.5cmを計る、通称「辻念仏板碑」と呼ばれている石仏である。上部に天蓋を設け、瓔珞が五条(3本づつ)長く垂れ下がっている。その下に阿弥陀如来立像があり、円光背からは16本の放射状の光が放たれている。阿弥陀像の右側には観音菩薩、左側には勢至菩薩が配され三尊形式をとっている。両脇侍の下部中央には「辻念仏供養 (花瓶線刻)」、その両側に「さこの三郎」「ひこ七」ほかの俗名と「妙祐」などの法名16名の交名と「天文三年二月吉日」の紀年銘が刻まれている。この板碑については、彼岸念仏・天道念仏のような春分の農耕儀礼を背景とした念仏の可能性が指摘されている。