丘の上の五輪塔群、心静まる正縁寺。
名前 |
五輪塔群 |
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ジャンル |
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住所 |
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ストリートビューの情報は現状と異なる場合があります。
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HP |
https://www.city.saku.nagano.jp/bunka/bunka/bunkazai/bunkazaijimusyo/shiteibunkazai.files/c102.pdf |
評価 |
2.0 |
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丘の上にあるこの五輪塔群は、現在は正縁寺の霊園となっています。五輪塔や歴代住持(僧侶)の墓標は、もともと塩名田宿の街並みの南端にあった長寿寺跡から移されたものです。並ん時代から、五輪塔は有力な武士領主の家門の人びとの菩提を弔うために建てられました。そういう家門が帰依した寺院だったのかもしれません。この寺院は明治維新の廃仏毀釈政策によって廃寺・破却されたと見られます。真言宗の寺院で、幕末まで密教修験の拠点だったのではないでしょうか。そう考える理由は、塩名田の北東には御牧原台地があって、そこには古代から大和王権に大陸系の馬を育成する官牧(勅令牧場)があったことから、官衙や密教寺院があったと考えられるからです。真言または天台の密教寺院は大和王権の権威を固めるべく国家鎮護を祈る仏教思想を研鑽し広める場でしたから、朝廷直轄の官牧や荘園に置かれるのが通常でした。千曲川の対岸の御馬寄は、官牧で育成された馬のなかから都に献納する優秀な馬を選び出し集める場でしたから、塩名田にも王権や密教寺院の強い影響がおよんでいたのは当然のことです。