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宇布見街道の道沿いに道標が仰向けに倒れています。正面に「右 伊佐見 直 神久呂 左 入野 道」刻。背面は視認できませんが、恐らく建立年月や施主の名などが刻まれているものと推察します。こんな大きな石を人力では動かすことなどできようはずもありませんので、背面を見るために起き上がらせようなどと無駄なことはしないようにしましょう。宇布見街道は浜松宿から佐鳴湖の北岸を通り、神久呂、雄踏へ向かう道で、現在の静岡県道325号宇布見浜松線にほぼ一致する経路を通っていました。雨が降ると道が泥だらけになってしまい不便だったため、明治31年(1898年)に浜松・入野・浅場・神久呂・雄踏の各村が組合を結成し、街道を改修することを決定しました。明治35年(1902年)着工、8年後の明治43年(1910年)3月竣工。この宇佐見街道のいきさつを考慮するに、当所の道標は改修工事が竣工した際に建立されたものであろうと推察します。形状や刻字などから見ても、明治後期に作られたもので間違いなかろうと思います。当所から東に保六坂を越えて進むと明治37年(1904年)に建立された舘山寺街道の道標がありますので、同時期に建立された道標としてそちらも併せて訪れることをお勧めします。