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名前 |
文殊堂 |
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ジャンル |
/ |
住所 |
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評価 |
3.0 |
和田宿北西の山沿いの道を歩き続けると、刈宿と久保との境界が入り組んでいる場所に来ました。しばらく歩いて、急傾斜の小径に沿って沢が流れ下る辻に来ました。その山側の角には、近隣では「羽田一族のお堂」と呼ばれる祠や石塔、お堂がありました。すぐ近くに羽田氏の居宅があるそうです。この辺りの古老によると、先祖から伝え聞いた話では、やはりこの地区の羽田一族は、古代中国や朝鮮半島から戦乱や迫害から逃れて渡来した秦族の末裔のようです。600年ほど前に真田家に臣従するときに、家名を秦から羽田に変えたのだそうです。千数百年前に高度な鉄器文化や漢字、仏教文化、騎馬術など、高度な文化を携えてこのあたりの山里に隠棲し、農耕地や村落の開拓を指導したのではないでしょうか。そして社稷あるいは祖霊を祀る場所をつくり、代々一族の霊廟となる小堂を建立したのではないか、そんな思いがします。「文殊堂」とは釈迦に仕える智慧の神を祀ったお堂ですから、高度な文化をもたらした秦族の堂として似つかわしいのではないでしょうか。