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名前 |
旧座主院・御下屋庭園 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.0 |
標高1000m近い山中に残されたさながらアンコールワットのような庭園廃墟です。この庭は修験道場として大いに栄えた英彦山において、安土桃山時代に開かれ明治の神仏分離令で閉鎖された座主院内の下屋敷に付属していました。座主院は英彦山の急斜面に雛壇状に築かれた石段で構成され、その最上段の敷地には安土桃山時代の旧座主院・御本坊庭園が残されています。この下屋敷の庭園がいつの時代に作庭されたかは不明ですが、この旧座主院・御下屋庭園の護岸石組みは雪舟により作庭されたという伝承があり、同じく英彦山内に残された旧亀石坊庭園と多くの類似点を持っています。旧座主院を訪れた人でも、この庭の存在はほとんどの方が気づかず、一般には全く知られていませんでした。※令和元年に新規に国の名勝指定により初めてその存在が公になりました。(令和二年2月2日追記)現在英彦山には約60の庭園遺構が残されていますが、その中でこの庭園は最も規模が大きく保存状態も良好です。池泉の後ろの斜面には多くの庭石が置かれていますが、中でも鷲のくちばしのような巨石は圧巻です。自然着床した巨木を取り払い土砂で埋まっている池を掘り起こせば庭木以外はすぐに昔の景観を取り戻せると思われる大変貴重な庭園です。この旧座主院エリアは昭和初期に旧座主一族より九州大学に寄付されました、従って現在も九州大学が管理しています。旧座主院・御本坊庭園を見学する時に合わせて見学してください。問い合わせは英彦山・九州大学生物学実験施設まで。*本来なら池に流れていた水が池と鑓水が土砂で埋まってしまったために下屋敷が建っていた平地に流れ出し湿地のようになっています。見学の際には足元に気をつけマムシに注意してください。(2017年5月23日)