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訳は大君の遠い政庁として、(しらぬひ)筑紫の国に、泣く子のように慕ってやって来られて、一息入れて休む間もまだなく、年月もまだ経っていないのに、死ぬなどとは夢にも思わない間に、ぐったりと臥してしまわれたので、言うすべもなすすべも分らず、岩や木に向かって尋ねることもできない。家にいたら無事だったろうに、恨めしい妻は、この私にどうせよと言うのか、にお鳥のように二人並んで座って語りあった偕老同穴の約束にそむいて、家を離れて行ってしまわれた。万葉集巻五・七九四 山上憶良。