川棚のクスで感じる千年の力。
川棚のクスの森の特徴
樹齢1000年以上の巨大な楠木がそびえる場所です。
絶妙な迫力を持ち、エネルギーを感じる巨樹が見どころです。
整備された駐車場完備で、アクセスも便利な観光スポットです。
2025年9月18日訪問アクセスの道路も広く、車椅子用の駐車場まである。隣に神社があり、綺麗に整備されている。
東京の樹木医として、巨樹巨木の管理に日々向き合っている私が、山口県・下関市の豊浦町にある「川棚のクスの森」を初めて訪れたとき、その圧倒的な存在感に息を呑みました。一本のクスノキが枝を地上の5メートルあたりから18本にも分岐させて、まるで森のように広がる姿は、神秘という言葉こそふさわしいものです。推定樹齢は1,000年、幹周11.2メートル、樹高は27メートル、枝張りは東西58メートル、南北53メートルと、そのスケールの大きさにただただ驚かされます。その大らかな枝ぶりは、まるで伝説の大蛇「八岐大蛇」を思わせるような威容があり、訪れる人々は自然と見上げ、言葉を失うほどです。■ 伝説と俳人が結びつける深い物語この巨樹にまつわる歴史的エピソードも、この場所を訪れる体験にさらなる重みを与えます。1551年、大内義隆の愛馬「雲雀毛(ひばりげ)」がこの地で命を落とし、その霊を慰める神事が続けられているという伝説。そして、戦国の空気の残る地にも立ち、髪を垂らすように伸びる枝を前に、俳人・種田山頭火は「大樟の枝から枝へ青あらし」と詠み、その句碑が森の傍らに残されています  。悠久の時間や地域の記憶とともに育まれたこの樹には、人と自然が重ねてきた信仰と感覚が宿っているように感じました。■ 2017年に訪れた危機と、そこからの樹勢回復ところが、百年、いや千年もの歴史を誇るこの巨樹も、急激な衰弱に直面していました。平成29年(2017年)夏、多くの葉を失い、衰退度Ⅳ(著しく不良)と診断されるほどに樹勢が悪化したという記録があります。原因については断定できていないとのことでしたが、その一因として指摘されたのは、公園整備の際に行われた盛り土による根部への酸素供給の遮断。これは人為的な影響が樹を危険にさらした典型例とも言えます。■ 地元の技術者たちの粘り強い救いしかしここからが私が心から敬意を払いたい部分です。下関市、山口県、文化庁、地元住民が連携し、継続して行われた樹勢回復に向けた取り組み。調査を重ね、枯れ状態にあった幹から「胴吹き芽」が出る回復の兆しを得て、現在も慎重に見守りながら育成が続けられています。この「胴吹き」は、樹木が窮地において用意する切り札です。巨樹が生きようとする根源的なエネルギーです。その芽を見ることができたとき、私は「自然の力強さと、それを守ろうとする人の意思が結びついた奇跡」だと感じました。■ 東京の樹木医として感じたこと私は、都市部で樹木医として街路樹や公園緑地の維持管理に携わる立場ですが、自然保護と公共整備のバランスの難しさを痛感しています。計画段階で「整備」という名の善意でも、見えない部分で樹を傷つけてしまうこともあります。その大きな教訓として、この巨樹の回復に関する取り組みは、私自身の視点を根本から問い直させるものでした。そして何より、地元技術者や行政、文化庁、住民が協力し、それぞれが役割を果たしながら、長い時間をかけて命を支えてきた姿勢に、深い敬意を表したいと思います。それは単なる「保護活動」ではなく、自然と人がともに歩んできた歴史をつなぐ対話の形に見えました。■ 施設整備とガイドの存在さらに、現地は観賞しやすいよう駐車場や遊歩道、トイレや芝生広場が整備され、ボランティアガイドによる案内や農産物の露店も鋭意運営されています。巨樹を守り、なおかつ訪れる人にも開かれた場所として成り立たせているその工夫は、自然と観光の共存を実現する好例だと感じました。「川棚のクスの森」はただの観光地ではなく、自然と人、人と歴史、人と技術が交差する場所だと感じました。樹齢千年を越えながらなお生き続けようとする巨樹は、現代の私たちに多くのことを語りかけてきます。そしてその命を守り、次世代へとつなごうとする地元の人々や技術者の思いに触れることができたのは、自分の専門者としての責任感や志を新たにする大切な機会でした。訪れるたびに、ただ美しいというだけでなく、深く考え、未来を想う巨樹として、心に刻まれる存在になるはずです。ぜひ多くの方にもこの場所に足を運び、感じてほしいと思います。
20年以上前に訪れた時は、四方八方に枝を伸ばし、私の顔の高さぐらい下のほうまで枝があったと記憶しています。枯れかけたとの報道で寂しく思っていましたが、新しい芽が出てきました。なんとか踏ん張って、私たちを勇気づけてくれたらなと思います。このクスの根元には、大内氏31代当主 義隆公の愛馬「雲雀毛」が埋葬されたという伝承があります。
日本三大樟樹と言うわりに目を見張るほどではと思っていたら平成29年頃から枯れ葉が目立ち、大部分の葉が落ちてしまったが数年前から新芽が出始めて再生されているようです。
ドライブ途中、気になって立ち寄りました。現在は、一部立ち入り禁止になっていました。とっても大きなくすのきで、圧巻です!
2021年11月に行ってきました。とても大きな樹で感動でした。少し元気がなかったんで再び元気になって欲しいと思いました。
山口県下関市 川棚のクスの森いつも気になっててやっとくる事が出来ましたデカイ!ってのが正直な感想です。見守られてると言う言葉がピッタリ。神秘的です。
山口県下関市の川棚エリアにある、巨樹。一本のクスの樹が、枝葉が広がって森のようになっているので、クスの森と呼ばれています。たまたま知って訪れてみましたが、かなり大きい!!枝が、上にも、横にも、四方に伸びて広がっているから、迫力がすごい!数年前から弱ってきて葉っぱは落ちているようですが、だいぶ復活してきているように見えました。1000年も経って、弱っても、また復活する生命力が凄いなーと特別なパワーを感じました。現在の葉のない姿も、芸術的な美しさがあって訪れてみる価値ありです。小さな原っぱにどーんとあります。周りにはトイレあります。またベンチがあるので、座って眺めることができます。駐車場は広く停めやすいです。コンビニなどは近くにはないようでした。国の天然記念物に指定され、新日本名木百選にも選ばれています。
狭い道など無く行きやすいと思ったパワーくれた気がした。
| 名前 |
川棚のクスの森 |
|---|---|
| ジャンル |
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| 営業時間 |
[日月火水木金土] 24時間営業 |
| HP | |
| 評価 |
3.9 |
| 住所 |
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ストリートビューの情報は現状と異なる場合があります。
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下関市川棚にある「クスの森」推定樹齢1,000年以上と伝わる巨大なクスの御神木で、川棚温泉の守り木として地域で崇拠されてきました。国指定天然記念物で歴史的価値が高いスポットです。人が少ないのでこうゆうパワースポット的なのが好きな方には穴場かと思われます。国道435号近くで車アクセスが良く、近隣に無料駐車場あり。周辺には瓦そばで有名な川棚温泉街、立ち寄り湯、山陰線の角島方面へのドライブや下関中心部への観光にも組み合わせやすい場所です。