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名前 |
二光寺廃寺 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
2.0 |
奈良県御所市で、飛鳥時代の寺院跡が見つかりました。そこから出てきたのが、仏をかたどった浮き彫りなどおよそ200点です。1300年以上前の美しい姿を今に伝える貴重な発見です。穏やかな表情、衣の美しい曲線、そして足の指まで。微細なデザインが1300年前のものとは思えないほど、はっきりと見て取れます。これらの浮き彫りは、葛城山のふもと奈良県御所市の「二光寺廃寺」という、7世紀後半の寺院跡から見つかりました。今回確認されたのは、寺の金堂と見られる建物跡で、およそ200点も見つかった浮き彫りは、金堂の壁を飾っていたと考えられています。阿弥陀如来を中心とした大型の浮き彫りは、周囲には家来達が控え、その西域風の顔立ちは髭まで細かく描かれています。橿原考古学研究所の樋口隆康所長は「線がね、非常にシャープに細かく表現されてましてね、今まで見たせん仏(浮き彫り)の中では一番シャープな感じ」と話しています。しかし、なぜ「1300年前」とはっきり分かったのでしょうか。それは、阿弥陀如来の台座に「甲午」という年号が記されていたからです。西暦で言えば694年。こういった浮き彫りは、渡来人たちの技術と言われています。渡来人の技術を用い、これほどの寺院を建てた人物とは。「当時の天皇家などとも関係が深かった人・・・まぁ葛城氏ということになるのかなぁ」と樋口所長。葛城氏とは、大和政権で軍事・外交に大きな力を誇った豪族で、二光寺廃寺の周辺では葛城氏に関係する遺跡が多く見つかっています。遥か大陸からシルクロードで伝わった仏教美術が、1300年の時を経て現代に甦りました。葛城氏の権力の大きさを物語る、驚くべき発見です。(朝日放送)