スポンサードリンク
スポンサードリンク
名前 |
菖蒲廃寺塔心礎 |
---|---|
ジャンル |
|
住所 |
|
評価 |
4.0 |
いやはやここにも7世紀の因幡の国、高草郡の息吹きがあります。「菖蒲廃寺塔心礎」は千代川(西岸)と有冨川が合流する菖蒲地内の田園地にあり、近くは国道29号鳥取南バイパスが走っています。古代からこの周辺は古代山陰道が通っており、当時の人馬は聳え立つ菖蒲寺を目にして通行していたものと想像します。少し前に見学した同じ頃に創建の(岩井廃寺の塔心礎)の上面には柱座が作られ直径77センチの柱孔が開いていましたが、今日見た「菖蒲廃寺塔心礎」の上面には目測で直径42~43センチ位の柱孔です。菖蒲廃寺の柱孔に溜まった水で清めるといぼが綺麗にとれるので、この柱孔は(いぼ水さん)と言われています。岩井廃寺の柱孔を含めて岩井廃寺の塔心礎は(鬼の椀)と言われています。 岩井より少なくとも30センチ以上柱の太さは少なかったのかな?。そんなことを感じながら当時の菖蒲寺の周囲の様子を思っていました。周囲には視界を遮るものは何もなく、風の吹き抜けていく音や風に乗って製紙工場のパルプのにおいや野鳥の囀りが聞こえています。そうです、ここは千代川西岸の高草郡でした。きっと当時は今よりもずっと沼地が多く野鳥等の生息が数多かった。もっと時代が遡れば鳥を捕獲する事を職業とした(ととり部)が高草の狩り場に来て仕事をしたそうです。「菖蒲寺」の境内から一歩外に出れば、葦がある野鳥の生息する沼地であったかも等と思いを馳せました。あっという間に小一時間が過ぎています。腰を降ろしていたお尻がズボンを通して地面からの湿気を感じています。心は十分に満足しました。