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ここはその昔、八方山を含む白馬連峰から無数の沢が姫川に向かって流れ下っていたところです。本格的に水田が開拓されたのは戦後のようです。急峻な山岳からたくさんの沢が流れ下ってくる地帯には、無数の河川・沢の流路ができます。沢や河川は山肌を浸食して岩や土砂を運び、山裾から麓の低地・平坦地まで押し流して堆積します。この辺りは今「みそら(深空)野」と呼ばれていますが、八方尾根山麓の扇状地の扇端近くです。水は豊富に手に入るものの、砂礫地、砂壌土地で水捌けがよすぎて、水田とするため耕地に水を溜めるためには粘土の土壌が必要です。ところが、長い年月のうちに、ここいらでは無数の砂礫とともに岩石がゴロゴロ積み重なった場所、粒子の細かい土壌(粘土)が堆積した場所・・・などが流路や高低差によって交互にまだら模様、筋模様にできました。すると、水田開発するときには、粘土が積もった場所では水田を開きやすいのですが、石ころが多いところは大変です。荒れ地から石を掘り起こして溜めて石組・石垣をつくってそこに畔土を盛って田圃の仕切りをつくります。そこに十分な粘土・土壌がない場合には、東側の山地から運んで客土をおこなったそうです。この辺は山麓で傾斜があるので、石積みの畔と縁で仕切られた棚田がつくられました。写真のように、北アルプスや八方山をから続く森林を背景として、美しく積まれた石垣・石塁で縁が支えられた棚田の風景はみごとです。