忘れられたる頃の石碑天災。
大正六年十月一日の暴風とこれに伴う高潮の襲来は、明治以降本区を襲った風水害の中で最大の被害をもたらしました。この高潮による葛西村の被害は死者二百三十人、負傷者九名、流失・破損家屋は千三百五十五灯と東京湾沿岸では最大のものでありました。この被害に対し当時の井上友一東京府知事は、直ちに被害者の救済に乗り出し、罹災者一時収容所の設置をはじめ食料の配給と傷病者の治療を行うなど各般にわたって救護の手をさしのべられ、中でもこの高潮による流失・破損家屋の復旧に大変なご尽力をいただきました。この灯籠は大正八年六月十二日、四十九歳の若さで急逝された井上東京府知事への報恩の証として、葛西村の住民の総意により墓前に奉納されたものです。
名前 |
報恩の灯籠 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
3.0 |
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ここまで高潮が来たという石碑天災は忘れられたる頃来るそうです。