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名前 |
名草御殿 |
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ジャンル |
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電話番号 |
0736-62-1144 |
住所 |
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HP | |
評価 |
4.0 |
元は紀州徳川侯爵家の別邸・双青寮(現在の和歌山県立武道館周辺)にあった建物で、昭和40年代に根来寺の本坊(寺務所)として移築されました。双青寮の前には紀州藩士・伊達源左衛門の下屋敷跡である「宇須名草御殿」内にあり、歩兵第61連隊第3中隊長・朝香宮鳩彦王の御宿所の一部として大正4年(1915年)に新築され、若宮・姫宮が半年程度使用したようです。朝香宮の離任に伴い、島村富次郎に下賜されたものの、由緒ある建物を民家において保存するのは畏れ多いと固辞したため、大正6年(1917年)に造営された双青寮に移築されました。なお、「宇須名草御殿」は陸軍監督官・中村宗則が明治28年に紀州藩主の別邸・湊御殿の一部(明治初年に海草郡湊村薬種畑に移築されていたもの)を移築して整備した邸宅で、雑賀藤吉を経て島村富次郎の手に渡り、島村家別邸となったものです。旧湊御殿の建物は双青寮には移築されず、昭和16年時点では島村家別邸に現存していましたが、いずれかの時点で失われたと思われます。現在、根来寺本坊の建替計画が持ち上がっており、天井には雨漏りなどの損傷が見られますが、紀州徳川家所縁の建物はあまり見られないため、どこかに再移築してでも後世に残してほしいと切に願います。