萩原孫左衛門の石垣、見応え抜群!
岡崎市はみかげ石(花崗岩)の日本三大産地として知られているが、みかげ石の丁場(石切場)は中山間部の北部(滝町・箱柳町から、夏山・大高味・桜形など旧額田町の北部)に分布しており、南部では中央構造線に沿って本州を横断する領家帯の変成岩「領家片麻岩」が多く産出される。そのため、額田南部では平らに割れやすい領家片麻岩を用いた石積み工作物(猪垣、田畑の土留め、家屋の土台、河川護岸など)が散見される。中でも長さ612mの「万足平の猪垣」は愛知県指定の有形民俗文化財として知られるが、額田南部には猪垣だけでも総延長50~60㎞に及ぶと言われる。これは江戸末期に当時の住民(百姓)が苛烈な年貢の取立や飢饉に加え、頻発する獣害対策として集落総出で築かれたもので、地域ごと、もしくは同じ石積みでも部位ごとによって積み方や石の大きさが異なっている。石工職人がつくるみかげ石の石製品と異なり、石積みには銘がないが、「石積み名人」として今に名を遺す一人が萩原孫左衛門である。孫左衛門は13年の月日を費やし、神明神社の参道脇にある石積み段畑とそれを取り囲む猪垣を築いたという。大小の石を巧みに組み合わせた石積みは名人芸というほかない。一番上の段畑の奥には2m以上の深さの猪穴があり、これも一見の価値あり。猪垣の内側にあるのは不思議に感じるが、そこだけ猪垣の高さを低くし、誘い込んだのであろうか。近くに神明神社の駐車場もあるが、乗り入れのアプローチが狭いので、県道を挟んで逆側にある公共施設「わんパーク」の園外駐車場から歩ける距離なので、わんパークに寄ったついでに訪れるとよいかもしれない。また、狭い集落道を通るため、近隣の居住者に迷惑をかけないように注意したい。
名前 |
孫左衛門の石垣 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
5.0 |
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石積の名人「萩原孫左衛門」の石垣めちゃくちゃ見応えあります。駐車場は、道路の反対側に、ワンパークが、利用できました。住宅街に、あります。