当尾の里で出会う磨崖仏の魅力。
ミロクの辻磨崖仏(弥勒仏線彫摩崖仏)の特徴
当尾の里に位置する、歴史ある磨崖仏の存在感が際立つ。
石仏の道をたどることで、心が落ち着く静寂を感じられる。
線刻がかすれた彌勒仏の美しさに、深い感動を覚える体験ができる。
当尾の里にある石仏の道、その終点にある磨崖仏です。この場所に来ると、大きな石にぽっかりと空いた黒く浅い穴を私達は見ることができます。この浅い穴には弥勒菩薩が線で刻まれ、笠置山上の弥勒磨崖仏を模写したものと説明にはありますが、改めて見ても黒い穴が見えるだけですね…。ただ、これがすごくいい。この穴の形状と角度は私達に言いようのない不安感を与え、日常から非日常へと突き落とす、まるで現代アートに通じる何かを感じさせます。謎に満ちた当尾の石仏群を巡る旅をしめくくる最高の作品ですね。なお、弥勒の辻󠄀の弥勒磨崖仏は文永11年(1274)の作、笠置山の弥勒磨崖仏が元弘の乱で焼失したのが元弘元年(1331年)。当時は原本の磨崖仏が残っていましたが、これを傾けた不可解な穴の中に刻んだという点で、作者の伊末行は模写ではなく現代芸術で言うなら「オマージュ」に通じるものがありますね。
| 名前 |
ミロクの辻磨崖仏(弥勒仏線彫摩崖仏) |
|---|---|
| ジャンル |
|
| HP |
https://www.city.kizugawa.lg.jp/index.cfm/8,28731,36,420,html |
| 評価 |
4.0 |
| 住所 |
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線刻なのですっかりかすれている。何か彫られていることはわかるが。時の流れか。