奈良正倉院を感じる名建築。
中が広く混雑しておらずゆっくり見て回れる。時間がなくて動画のブースは見れなかった。大多数の収蔵品は倉庫に保管しているのだろう。東京にすむ人は定期的に通って企画展を楽しめるのでしょう。撮影禁止の展示物はその旨を明示している。
中の展示も質・量ともに素晴らしいのですが、ここでは建物について。この建物は50年以上前の建築ですが、建築学会賞を2度受賞している谷口吉郎さんの設計です。吉郎さんは同じ敷地内の法隆寺宝物館を設計した谷口吉生さんのお父さんです。建物は当時主流だったコンクリート造で、和風の木組みにならった重厚で単純な外観ですが、内部は5層になっていてそれぞれのフロアが吹抜の中に浮遊しているようなスキップフロアの大胆な構成になっています。これはやはり谷口吉郎さんが設計した千代田区の国立近代美術館でも同様なスキップフロアが採用されていました。単純に平らなフロアを重ねれば効率的でしょうが、やはり吹抜を介して全体を俯瞰しながら美術品を鑑賞する高揚感は素晴らしいと思います。
名前 |
東京国立博物館 東洋館 |
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ジャンル |
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電話番号 |
03-5777-8600 |
住所 |
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HP |
https://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=hall&hid=13&lang=ja |
評価 |
4.5 |
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昭和43年(1968年)開館谷口吉郎設計(法隆寺宝物館を設計した谷口吉生の父)奈良正倉院をイメージした外観、正面ファサードの縦方向の列柱、切妻屋根と大きな庇および広縁の水平方向のラインが印象的で、コンクリート造りながら伝統的な日本建築を思わせるこの年代を代表する名建築だと思います広縁(テラス)は休憩スペースになっており、構内を一望できるスポットです。