天然記念物の又四郎ナシ、絶品!
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名前 |
又四郎ナシ |
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ジャンル |
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住所 |
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ストリートビューの情報は現状と異なる場合があります。
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HP | |
評価 |
4.0 |
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岐阜県の白川村木谷(きたに)地区にある又四郎ナシ(またしろうナシ)は、村が指定した天然記念物の梨の古木だ。一本だけが指定されていて、もともとは個人の庭先にあった果樹で、この名前もかつての所有者、又四郎さんにちなんでつけられたものらしい。木の規模はなかなか見事なもので、目通りの幹囲が約6メートルもあり、高さはおよそ10メートル。品種は日本固有のヤマナシ系統だとされ、果実は直径が3~9センチほどの大きさで、色は熟すと黄褐色になる。昔から地元の人たちに親しまれてきた梨の実だ。白川村を含む飛騨地域では、畑作や水田耕作が難しい場所が多かったことから、柿や栗、梨、桃、クルミなど、庭先で育てられる果樹や木の実が貴重な食料源になってきた。特に報恩講(ほうおんこう)という行事で、秋から冬にかけてお寺や各家庭で精進料理とともに出される「茶の子」というお菓子に使われていたそうだ。地元では昔から、このような果樹を庭に植え、冬を乗り切るために保存食をつくる習慣があった。そのため、又四郎ナシもこうした地域の暮らしを支える存在だったのだろう。又四郎ナシが村の天然記念物に指定されたのは平成7年(1995年)のこと。それ以来、地域ではこの木の保存と管理に力を入れていて、最近では岐阜県の補助を受けて案内板も整備され、訪れる人にも丁寧に説明している。周囲には、個人や土地の名前を冠した同様の古木がいくつかあり、それぞれが地域の歴史や文化を今に伝える重要な役割を果たしている。又四郎ナシは、ただ大きいだけの梨の木というより、白川村が受け継いできた農村文化と生活を物語る象徴的な木だと思う。村に根付く古い習俗や、果実を大切にする暮らしぶりがそのまま残されている感じがする。近くに立ち寄ったら、この木がどんな風に守られてきたのか、案内板をじっくり読んでみるのもいいんじゃないだろうか。