昭和の資産家の息吹、建物を体感!
旧渡辺甚吉邸主屋の特徴
美しい装飾が施された、岐阜の実業家の洋館です。
昭和8年に建築された貴重な歴史を感じられます。
取手市初の国登録有形文化財に指定されています。
一般公開日に予約して、訪れました。(2024年11月)柱、梁、階段手摺の彫刻や、左官のレリーフ、家具、ドア、タイル、ステンドグラスなどなど、見どころ色々満載の豪邸です。遠藤健三氏、山本拙郎氏の設計今和次郎氏による装飾品移築をされた前田建設工業(株)のスタッフの方々が、丁寧に説明、対応してくださいました。この素晴らしい建物が、登録有形文化財になり、後世に残され、本当に良かったです!
岐阜の実業家、渡邊甚吉氏が昭和8年に建築した洋館。元々は白金台に在り、取り壊し予定だったのが、貴重な文化財を残すべきという研究者達の要望を受け、前田建設が所有者の住友建設協力の下に解体し、取手のICIセンターに復元移築したという経緯です。今年から完全予約制の無料公開が始まったので訪問しました。2023年は6月、8~9月、11月に各3日、各回定員20名でした。見学時間は1時間30分です。募集は一ヶ月前くらいから始まり、イベントサイトのピーティックスでの申し込みになります。見学当日の集合場所は関東鉄道寺原駅の南口で、そこに社員さんが立っていました。受付をしたらICIセンター奥にある甚吉邸に付設した「W-ANNEX」という建物に案内され、諸注意等が説明されます。移築工事の様子を記録したVTRもありました。W-ANNEXは、甚吉邸のために社内の若手チームが手がけたらしく、ガラスと木を多用した近未来的な建物で滅茶苦茶カッコイイです。説明が終わったら各自自由見学。写真は他の見学者が写りこまなければOKで、甚吉邸について広く知ってもらいたいので、どんどんSNSにあげてくださいとのことでした。建物は一部和室もありますが、基本部分は甚吉氏が欧州留学時に知ったチューダー調で、重厚ながらも温かみがあるデザインで素敵です。楢材に手彫の彫刻を施した手すりや梁、高価な「泰山タイル」を使用したバス・トイレ・暖炉周り等は職人さんたちの手仕事の良さが現れていて、目を見張りました。移築するにあたって元の建材の9割くらいは使ったそうですが、全部バラバラにした後にナンバリングをして、現地で組み合わせ、破損した部分は、古いものから型取りをして新しく作り…。と、いうように大変に手間がかかり、新築するよりも、お金も労力もかかったそうです。手作業の他に、前田建設が開発した木工作業ロボも投入されたというのが面白いと思いました。照明やカトラリー、スイッチカバーなどは幻の天才デザイナーといわれる今和次郎氏の作で必見です。瀟洒な洋風なのに、どこか家紋にも通じる意匠で、日本人の感覚に馴染みます。邸宅内を案内説明してくれる社員さんは4~5人いました。みなさんとても熱心で、細かい見どころも余さず説明してくれます。このように移築された建物が国の文化財に指定されるのは珍しことなので、甚吉邸を守ったというプライドのようなものを感じました。大事にしてくれる企業の手に委ねられて良かったです。
取手市の一般公開に参加しました。昭和9年竣工の民家の移築で当時の家具などもそのままに。壊れていたタイルは同じ場所で作り直していたりと取り組み含めて素敵な建物でした。
岐阜の十六銀行創業家の屋敷。その後スリランカ大使公邸でもあった。たまにある見学会は先着順。
前田建設工業(株)敷地内にありますが公開日のみ、事前予約でない近寄る事も見る事も出来ません。また駐車場もなく、防犯対策バッチリな門から更にしばらく歩いた敷地内にある為道路から見れる様な感じではありません。びっくりする程の広い広い大豪邸です。公開日に予約出来た際には親切丁寧に社員さんが対応して下さいます。また国登録有形文化財の為子供は入場出来なかったと思います。
取手市初の、国登録有形文化財です。もともとは東京都港区白金台にあった昭和9年(1934年)建築の和洋折衷の住宅で、実業家の渡辺甚吉の住宅でした。解体を担当した前田建設工業株式会社が、引き取り先を探すも見つからなかったことから、建物を残さないともったいないとのことで自身の会社の敷地に移築復元しています。今年から、公開イベントも行われており予約制で公開が行われています。館内は見所がたくさんあるものの、食堂の天井に用いられたレリーフは、よそではそうそうみられない造りになっています!
| 名前 |
旧渡辺甚吉邸主屋 |
|---|---|
| ジャンル |
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| HP | |
| 評価 |
5.0 |
| 住所 |
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細部にわたる装飾がとても綺麗で、建物越しに当時の資産家の暮らしを垣間見ることが出来ました。行ってよかったと思える場所でした。